顧客満足度を向上させるための相談窓口の設置

公開日:/最終更新日:
リスクマネジメント

1.スタッフの心理的負担が大きいコールセンターの業務特性
(1)コールセンターの業務は大きな心理的負担がかかる
(2)理不尽なクレームに対応しなければならない
2.心理的負担により引き起こされる企業活動への悪影響
(1)コールセンターの生産性への悪影響
(2)二次クレーム等による顧客満足度の低下
3.相談窓口設置による顧客満足度の向上
(1)相談窓口専門業務とその他業務の区分けによる顧客満足度向上
(2)クレーム対応力の強化による顧客満足度向上
4.相談窓口の設置を専門会社に委託するメリット
(1)相談窓口コストの抑制
(2)熟練したオペレータによる効果的なコミュニケーション

1.スタッフの心理的負担が大きいコールセンターの業務特性

(1)コールセンターの業務は大きな心理的負担がかかる

コールセンターに寄せられるコール内容は、商品購入やサービス申込みだけでなく、疑問や要望、などさまざまです。コールをしてくる相手は潜在顧客や愛用者に限らず、悪質なクレーマーであるケースもあります。

オペレータは、そうしたさまざまなコール相手から予測がつかない問合せの中から、要望を正確に聞き取り、回答を行い、必要に応じて関係部署につなぐ役割までを担います。常に緊張状態におかれ、心理的な負担は相当大きなものと言われます。

 

(2)理不尽なクレームに対応しなければならない

商品やサービスへのクレームはまずコールセンターに持ちかけられることが多いといえます。人は不満を抱えている状態では腹を立てやすくなっているため、些細な言い回しをきっかけにクレームへと問題が大きく発展してしまうケースもみられます。

オペレータ個人や企業側に非のない言いがかりを持ちかけられることもしばしば見られます。そうした理不尽なクレームにも細心の注意を払って応じなければならず、非常に大きなプレッシャーがかかる役回りを担っています。

2.心理的負担により引き起こされる企業活動への悪影響

オペレータの心理的負担を放置することにより、コールセンター業務を行う企業の活動に悪影響が発生するケースが増えています。具体的な悪影響のポイントは以下の2点です。

 

(1)コールセンターの生産性への悪影響

心理的な負担感が継続的に重くのしかかることで、普段何気なくこなすことができている業務であっても小さなミスをしたり段取りが悪くなったりすることが発生し易くなることが明らかになっています。担当したスタッフ個人だけでなく他のオペレータにまで悪影響を与えてコールセンター全体の生産性が大幅に低下してしまうケースも見られます。

 

(2)二次クレーム等による顧客満足度の低下

オペレータ個人のパフォーマンスの低下がコールセンター全体に影響するだけでなく、顧客満足度の低下につながることもあります。具体的には、通話の際に誤った情報提供をしたり、顧客心理への配慮にかける発言をしたりなど、無意識にクレームにつながる行動を起こしてしまい易くなります。さらに大きなクレームである二次クレームを引き起しかねない危険な状態に陥る傾向がみられます。ひいてはこうした状況が顧客満足度の低下を引き起こす要因となります。

3.相談窓口設置による顧客満足度の向上

(1)相談窓口専門業務とその他業務の区分けによる顧客満足度向上

前述の通り、オペレータは特にストレスのかかる業務で、かつ専門性が要求されるため、相談窓口業務を独立させ、負担感を軽減させる必要があります。相談窓口業務とその他業務を明確に区分けすることで、コールセンター全体の生産性の維持が可能となり、結果的に顧客満足度の向上につながると考えられます。

 

(2)クレーム対応力の強化による顧客満足度向上

クレームの初期対応如何では、さらに大きなクレームである、二次クレームにつながってしまうケースも見られます。不満を抱えていることから、言い回しや対応が原因となりクレームが大きな問題に発展してしまうことが発生し得ますが、その反面で、不満を持ち苦情を申し立てた顧客のうち、その苦情の解決に満足した顧客のリピート率は、一般の顧客に比べて高いことが知られています。

つまりクレーム対応を行う相談窓口を強化することは、顧客顧客度の向上につながり、新たなリピーターづくりに貢献する取り組みといえます。

 

4.相談窓口の設置を専門会社に委託するメリット

(1)相談窓口コストの抑制

相談窓口を独立させて開設するには、専任人材の配置にかかる費用や設備導入にかかる初期導入費など、大きな負担が重くのしかかります。大企業であってもコスト削減の末、縮小または廃止の決断をされるケースもみられます。それらを踏まえ、相談窓口を専門会社に委託することにより、予算に合わせて効率的に顧客対応のプロフェッショナルを窓口として保有することが可能となると言えます。

 

(2)熟練したオペレータによる効果的なコミュニケーション

専門会社では、最新の業界動向やニーズの潮流など、タイムリーな経営環境の把握と分析を行っており、業界ごとのノウハウや豊富な経験を活用した対応ができます。

さらに、熟練したオペレータの高いコミュニケーション能力により、表面化していない不満やニーズの顕在化に繋がることもあり、相談窓口がより効果的な役割を果たせると言えます。

㈱TMRでは社会経験が豊富な世代のオペレータが親切丁寧に初期対応を行います。熟練したオペレータの速やかな対応により、クレームを軽減でき、顧客満足度向上に寄与します。社内のオペレータでは対応仕切れないような専門的見地によるアドバイスサービスも提供しています。

さらに、コンプライアンス経営が見直されている昨今の対策に従業員向けの相談窓口設置サービスも提供しています。従業員の立場に立った相談窓口を設置することは職場環境改善の大きな力となります。