上場に向けた下準備!反社チェックで体制整備・運用をアピール

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リスクマネジメント反社

 

会社が株式を取引所に上場させるためには、いくつもの審査をパスする必要があります。反社チェックもそのうちのひとつです。こちらでは、上場準備における反社チェックについてご紹介します。

反社チェックはコンプライアンスチェックの一環

上場企業には高い信用力が求められます。それを示すうえで、コンプライアンスチェックは重要な要素のひとつです。とくに、反社チェックはコンプライアンス・リスクを低減するのに欠かせません。

取引所は、企業が上場を申請してきた場合、厳密な審査を行います。それに備え、申請する企業には以下のような準備が必要です。

  • 反社勢力との関係排除に関する基本的な考え方をトップ自らが明言し、社内外へ宣言する
  • 反社勢力への対応部門を設置し、一元で情報を管理する
  • 反社対応マニュアルの整備や業務フローを見直す
  • 契約書や取引約款に反社会的勢力排除条項を記載する

上場申請時には、「反社会的勢力との関係がないことを示す確認書」を提出する必要があります。ここには、役員や株主、仕入れ先・販売先のリストを添付しなくてはなりません。

また、「新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅱの部)」やJQレポート、各種説明資料のなかで、反社対策に向けた具体的な施策を記載します。

このように、反社チェックは企業が上場するうえで避けては通れない道であるといえるでしょう。

証券会社ごとに反社チェックの規則・考え方は異なる

反社チェックは主幹事証券会社の段階から審査が開始されます。この際の基準は、証券会社ごとに異なります。そのため、反社チェックの際には主幹事証券会社と十分に協議を行い、審査方法を確認しておかなくてはなりません。

なお、参考までに、東京証券取引所における市場ごとの上場審査ガイドラインの内容を引用してご紹介します。

本則市場・マザーズ

Ⅱ 株券等の新規上場審査〔本則市場〕

(内国会社における公益又は投資者保護の観点)

6.(3) 新規上場申請者の企業グループが反社会的勢力による経営活動への関与を防止するための社内体制を整備し、当該関与の防止に努めていること及びその実態が公益又は投資者保護の観点から適当と認められること

出典:上場審査等に関するガイドライン(東京証券取引所)

※マザーズはⅢ6.(4)に同様の記述あり

JASDAQ

Ⅲの2 株券等の新規上場審査〔スタンダード〕

(企業行動の信頼性)

4. (6) 新規上場申請者の企業グループが反社会的勢力による経営活動への関与を防止するための社内体制を整備し、当該関与の防止に努めていること及びその実態が公益又は投資者保護の観点から適当と認められること。

出典:上場審査等に関するガイドライン(東京証券取引所)

※Ⅲの3 株券等の新規上場審査〔グロース〕にも同様の記述あり

確実な審査パスのために専門会社を活用

前項では、「審査パスのためには主幹事証券会社との協議が必要」とご説明しました。しかし、ここでの要求へ確実に応えるためには、自社の反社チェックノウハウだけでは足りないおそれがあります。もしくは、第三者的な視点によるチェックが必要なケースもあるでしょう。

こうした際に活用したいのが、専門会社による反社チェックサービスです。専門的な観点によるチェックは、確実な審査パスに向けた強い武器となります。また、専門会社との連携は、今後の反社対策強化にもつながります。

まとめ

反社チェックの徹底は、上場時に必須となる取り組みです。同時に、自社のコンプライアンス・リスクを下げ、高い評価を受けるためのものです。しっかりとした体制が築ければ、それは企業にとって大きな資産ともなるでしょう。専門会社と連携しながら、ぜひ反社対策の強化を進めてください。